茶道の教えの中には、現代社会に生きる私たちの心に響くものが多くあります。
「利休七則」もその一つです。
これは千利休の言葉で、茶道における基本的な心構えを伝えています。
まさに「おもてなしの心」ですね。
一つ一つを読んでみると、当然のように聞こえますが
SNSを含むコミュニケーションをとりながら生活する
私たちにも当てはまりそうなことばかり。
今回は利休が伝えたという「利休七則」を英語表現とともに紹介しましょう♪
その1:茶は服のよきように=Make a good tea for your guest.
「服=飲む」という意味です。なので、「服の良きように」は飲みやすいように、
お客様の丁度いい飲み頃になるように点てましょう。ということです。
お湯の温度、抹茶の量やお菓子を食べるタイミングなどを考えながら
心を込めて一杯のお茶を点てることが大事という教えです。
気配りができることを attentive(アテンティヴ)と言います。
彼女は誰にでも気配りができる。と言いたい時は、
She is attentive to everybody.
思いやり=thoughtful considereation と言います。
相手が何が必要なんだろうと思って行動するのは
社会人としても大切ですね。今でも通じる教えの一つです。
その2:炭は沸くように=Arrange charcoal to boil water well
お茶を点てる前に、風炉や炉の中に炭を並べます。
この並べ方には順番があり、火を起こしやすい最適な配置となっているそうです。
炭手前という炭を並べくべるお点前があります。
美味しいお茶を点てるには事前の準備が必要なんですね。
見えない努力が肝心!という教えにもつながります。
炭=charcoal(チャーコール)と言います。
その3:夏は涼しく、冬は暖かに=We need coolness in summer, warmth in winter.
暑い時はできるだけ涼しく過ごせるように、
視覚的効果や風通しなどで工夫できます。
寒い時は暖かく。火の温もりを感じられるように。
快適さ=comfort / amenity
これも暑〜い、寒〜いと言ってエアコンがんがん。
というので風流ではないのでしょう。
(真夏にエアコン必須ですが・・・)
その4:花は野にあるように=Arrange flowers as they are in a field.
茶室の床の間には茶花を飾ります。花びらの開いていない蕾の花を一輪生けるようです。
「花は自然のままに」というのは、野原をイメージしてというのではありません。
摘んだその花を美しさを引き出せるように、その命を大切に思って生けなさいという意味だそうです。
自然界には余分なものはありません。雑念を捨てて、純な心で
シンプルという美しさを大切にしましょうという教えです。
雑念=unnecessary thoughts
雑念を捨てる=clear my mind of unnecessary thoughts
無駄に着飾るようにも、本質を磨こう!というなんだか自分に返ってくる言葉です。
ついつい雑念が・・・、ついつい見栄を張り・・・。
真の美しさを問いかける深い教訓だと思います!
1〜4までの「利休七則」。いかがでしたか?
(個人的には耳の痛いものが多いです。)
でも一つ一つ今に生きる私たちこそ考えるべき納得の教えです。
この古き日本で伝わる教えは、きっと世界にも通じますね♪