茶道は「道」と書くように、その作法や哲学を知ることで、人生の道について学ぶことができます。よく床の間に掛け軸がかけてあります。これはその茶席のテーマ、季節や精神を表した字が書いてあるんですね。(読めることは滅多にないですが)
今回は茶道の基本精神を表す言葉
「和敬清寂」(わけいせいじゃく)を紹介しましょう♪
客と亭主同士がお互いの心穏やかに敬い、その茶室の静寂さを楽しんで、心も清らかにいましょう。という意味です。では1つ1つ漢字の意味を見てみましょう。
1. 和
和み(なごみ)、平和など穏やかな雰囲気、まとまりや協調を意味します。
英語で「和」は Harmony(ハーモニー)と表現できます。
のぎへんは「稲穂」+口は人の「口」で、
穂先がこうべを垂れる様子は人と人とが調和する、
声と声が行き交うことを意味するそうです。
日本らしい文字の1つですね!
Harmony= lowing stock of rice + mouth (people)
2. 敬
人を敬うこと、大切に思うことですね。
英語では respect(リスペクト)です。
その右の文字は「羊」を表します。牧畜をして暮らす民族の髪型を
表しているそうです。口は人から発する声、そして右の文字は動作を
表すようです。
かつてある特定の民族を神の生贄に捧げ祈ったこと。
=神様を敬い尊敬すること=「敬う」という文字ができました。
Respect= sheep + mouth(people)+pray(祈り)
3. 清
まさにピュア!purity(ピュリティー)です。心に邪念がない、
汚れがないことを意味します。
さんずいは川の「流れ」、青の上の文字は「芽吹き」、
そして月は「井戸」水(清らかな水)を意味するそうです。
なんだか見ているだけで心が清められそうですね。
Purity=flowing(フロウリング) + sprout(スプロウト)+well(井戸)
4. 寂
「寂」は心が満たされない、気配がなく静か、仏教の世界の「悟」を意味します。
英語では tranquility(トランクイリティ)と言います。
まず語源は、うかんむりが「屋根」を指します。屋内に寂しくいる、
「叔」の左は「弔」という字と同義で、右は「人の手」を表すそうです。
つまりくらい家の中にぽつねんとしている様子です。
でも静かな時間が流れると・・・「悟」の境地に達する(こともある)
Tranquility=in the dark room in a house + time….+ enlightment(悟り)
ちなみに・・・
tranquility=平穏な静寂
quiet=喧騒からの静けさ
silent=無音状態
と区別します。
「和敬清寂」
Harmony in the tea room
(茶室での協調)
Respect between a host and guests
(亭主と客間の敬意、気遣い)
Purity of their minds
(心の清らかさ)
Tranquility of the atomosphere
(茶を楽しむ中の静寂さ)
とまとめられます。
この精神が続けばいいのですが・・・。
人間はなかなかもって・・・そうはいかないんですよね。
だからこそ茶道を楽しめるのかも!?しれません。