体の部位を使った慣用句は世界にたくさんあります。
日本語においても目、口、鼻、顔、手足などなど体のあらゆる
部位を使って気持ちを伝えます。
歯が立たない、開いた口が塞がらない、鼻が利く、などなど
絶妙に日本人の感情を伝える表現ばかりです。
英語では一体なんていうのでしょう?
本シリーズは「足」にフォーカスを当てていきます。
皆さんは「足が重い」と感じることがありますか?
私は・・・よくあります。特に月曜の朝。
足が重いとは・・・
①足が気怠く感じること
②気が進まない、気乗りしない。
何かやることがある、目的があるが気持ちが進まない。そんな時に使います。
・週末明け、月曜の朝は会社に行くにも足が重い。
・職員室にいかなきゃだけど、叱られると思うと足が重い。
・歯医者は苦手。でも行かなくちゃ・・・なんだけど足が重いな。
英語で似た表現には
drag one’s feet /heelsというのがあります。
文字通り「足、かかとを引きずる」という意味です。
Longman Dictionary of Contemporary Englishでは
「take too much time to do something because you do not want to do it」
と定義しています。
Longman Dictionary of Contemporary Englishより英文を紹介します。
• They thus exhibit a strong tendency to drag their feet as doomsday draws nearer.
doomsday=終末、この世の終わり
彼らはこの世の終わりが近づくにつれて憂鬱になっていった。
exhibit a strong tendency=〜する傾向を示すというのは
面白い表現です。
• On this occasion, their leaders have dragged their heels at every stage, without giving any of the ideas a chance.
今回、彼らの指導者はあらゆる段階で、足取りが重い。万が一にも何かアイデアを提供するなんてこともない。
• Elsewhere they dragged their feet until it became clear that the laws were unenforceable.
法律が強制力を持たないことが明らかになるまで彼らはなかなか行動に移さない。
足が重い=I feel my feet heavy. / My feet are heavy.
直訳はおかしくなります笑。
英語と比べると日本語では主語が省略されますね。
体の一部は誰かのものということが前提になっているからでしょうか。
ものを見る視点、所有感覚が言語によって異な流のも
面白いと思いませんか。
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