茶道を習うと、手順、ものの置く位置など時と空間をより深く考えるようになります。英語では、時と場所を表す上でもっとも重要なのは「前置詞」です。日本人にはないイメージ、感覚もあり面白い発見ができます。
今回は茶道を通して前置詞「for」を学びましょう!
「for」の基本イメージは、「〜へ向かう」という方向です。
その対象を求めて向かうというイメージです。
1. bound for Nagoya to attend a tea party
茶会に向かうために名古屋に向かう
This train is bound for Tokyo.
など新幹線のアナウンスでもおなじみです。
前置詞toは目的地を含みますが、forは方向を強調します。
2. going for a walk
散歩をする
go to a walkというと不自然ですね。散歩はふらりと歩くものだからです。
犬の散歩をする。という表現は、
I walk a dog.というように犬を歩かせるという言い方もできます。
また、
He left for Paris vs. He went to Paris.
の違いも明らかですね。
前者はパリに向かって出発した。(着いたかは不明)
後者はパリに行った。(パリに着いた)
となります。
3. I have learned Sado for 15 years.
15年間茶道を習っています。
for+年月で「〜間」と期間を表します。
現在完了形に用いられる表現です。
I have lived in Gunma for ten years.
I have lived in Gunma since ten years ago.
forは期間、sinceは〜以来を意味し使い分けますね。
どのくらい習っていますか?と聞くときは、
How long have you learned…?と聞き、
for ten years、または
since when I was a junior high school.
などと答えましょう。
4. Green tea is good for our health.
緑茶は健康に良い。
〜にとって有益である、利益がある時に使います。
It’s good to me.というようにtoも用いられますが、
これは私にとってよい。という一般的な意味になります。
This tea is good for me.というとそのお茶が
自分にとって有益になるという意味を含みます。
5. A letter for you
あなたのために(書いた)手紙
目的の対象を明確にして、〜のためにという意味です。
present for you!などというメッセージもよくみますね。
長い手紙を書かずともラインスタンプ一個で気持ちを伝えられちゃう時代になりました。便利といえば便利なのかな!?forの意味の世界も広いですね。前置詞toともよく似ているので混同しやすいですが、イメージを浮かべて使えば案外すんなり理解できそうです。それでも行き詰まったら、お抹茶を飲んで一服しましょう♪