├日本の童謡から学ぶENGLISH!

English ☆ featuring 童心に帰るあの歌…「夏は来ぬ」

童謡・唱歌。

幼い頃よく歌い、歌ってもらいました。

歌詞は忘れてしまってもメロディーが懐かしい。

でもなんとなく口ずさめてしまう。

 

童謡は日本人の心に染み込んだ歌の一つです。

 

懐かしい思いを抱きつつ、

新しい何かを得られたら素敵ですね。

 

 

さあ童話・唱歌から英語表現を学んでみましょう。

今年も猛暑になるのでしょうか。

だんだん夏を感じる気候になってきましたね

今回は「夏は来ぬ」です。

 

作詞:佐佐木信綱

作曲:小山作之助

1896年に発表された歌です。

 

佐佐木氏は歌人でもあったそうで、

なるほど歌詞もちょっぴり難しいですね。

 

 

でもメロディーと歌詞がぴったり。

日本の夏を素晴らしく表していると思いませんか?

 

 

<1>

卯の花の 匂う垣根に
時鳥(ホトトギス) 早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ

 

日本語も解説が必要なほどですね・・・。

 

 

卯の花=ウツギの花です。

旧暦四月に咲く花で卯の花と呼ばれたそうです。

Deutzia crenata, it is in the hydrangea(ハイドランジー) family.

紫陽花科なのですね。

 

 

ホトトギス=lesser cuckoo

カッコウの一種です。

 

鳴いて血を吐くホトトギス〜という歌がありますが

正岡子規が自分の病状と重ねてホトトギスの漢字名「子規」としたのは

有名な話ですね。

 

忍び音=ホトトギスの初音=The first Chirp by a lesser cuckoo

季語でもあります。

 

 

英語にしてみましょう!

 

By flower fences in our garden,

(The flowers are called deutzia crenata, or April flowers)

Look, A singing lesser cuckoo is there!

Can you hear the bird singing?

It is my first time to hear the song in this season.

 

 

<意味・解釈>

庭に卯の花の垣根があります。

そこに一羽のホトトギスがやってきて、

ひと鳴きしました!この季節お初の一声です。

いよいよ夏が来たのですね!

 

 

 

 

 

<2>

さみだれの そそぐ山田に
早乙女が 裳裾(もすそ)ぬらして
玉苗(たまなえ)植うる 夏は来ぬ

 

 

この2番の歌詞一番好きです!

 

五月雨=spring rain

 

山田=水田=paddy field

 

早乙女=女性=women

 

裳裾=着物の裾=hem

 

玉苗=稲の苗=rice seedling

 

 

After spring rain, the paddy field is shining.

The womem are transplanting rice seedlings,

The hems of their clothes have got wet.

Never mind, it makes us feel comfortable!

Summer has just come.

 

 

<意味・解釈>

五月雨が降り、緑がキラキラしている中、

田植えをしている女性たちが見えます。。

着物の裾を濡らしても気にしない気にしない。

あー暑い、いよいよ夏が到来するなあ。

 

 

汗もキラキラ光っているように伝わります。

まさに初夏を写す映像ですね。

 

 

 

 

<3>

橘(タチバナ)の 薫る軒端(のきば)の
窓近く 蛍飛びかい
おこたり諌(いさ)むる 夏は来ぬ

 

橘=Citrus tachibana

 

軒端=eaves(イーヴズ)

the right next to the edge of the roof(屋根の端下、すぐ脇)と説明できます。

七夕の歌の中説明しました。(←ブログ記事はこちらから)

 

蛍=firefly

 

怠り=laziness

 

諌むる=expostulate, warn

 

 

Under the eaves, citrus tachibana is blooming.

By the window, fireflies are flying around.

They seem to telll us to be diligent or to work hard.

Summer has just come.

 

 

 

<意味・解釈>

「蛍雪の功」という故事から由来するこの句は

ただただ一生懸命学問をすることの大切さを説いています。

蛍に怠けた自分が諌められているような気がする・・・

とハッとしながらも風物詩の蛍で夏を感じる。

そんな歌です。

 

 

 

 

<4>

楝(おうち)ちる 川べの宿の
門(かど)遠く 水鶏(クイナ)声して
夕月すずしき 夏は来ぬ

 

 

楝=栴檀=a kind of trees

宿=inn

水鶏=aquaticus, looks like a pot-billed duck

 

 

Trees are along the avenue to an riverside inn.

The leaves are falling down.

Who is knoking the door? Oh, that’s you! ( the bird)

The evening moon in the sky.

Summer has just come.

 

.

 

<5>

五月(さつき)やみ 蛍飛びかい
水鶏(クイナ)鳴き 卯の花咲きて
早苗(さなえ)植えわたす 夏は来ぬ

 

 

歌詞の5番は全てが再登場!

五月雨、蛍、水鶏、卯の花、早苗と夏をイメージするものばかり。

五月闇は梅雨の季節の暗さを表しているのだとか。

 

 

故事に古典になかなか奥深い歌ですね。

これらが感覚的に心に染み入るのは日本人である証でしょうか。

英語でもこの美しさが同じように伝わるといいなと思います。

日本の美しい夏。

 

梅雨は来ぬ。

夏は来ぬ。

 

=ビールの季節は来ぬ。

 

ですね

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