ジブリ映画は心のふるさと言っても過言ではありません。となりのトトロ、魔女の宅急便、風の谷のナウシカなどなど当時台詞を暗記してしまうほどそれこそ穴が開くほど何回も見たという人もいるでしょう。
幼い頃に見た記憶から大人になってまた見ると感じ方もまた異なり新たなことを学ぶものです。
自分の成長を確認するように時々見てしまうのがジブリ映画ではないでしょうか。さて、このジブリの名物の一つに美味しい食べ物があります。どれもこれも素朴なのに美味しそう。心を満たす素敵な料理ばかりです。
今回は特に私が好きなジブリソールフードを英語で紹介しましょう。お気付きですか?実はジブリ映画は英語学習にも最適です。なぜなら日本語の台詞を覚えているから♪英語もすっと意味が入ってきやすいのです。
シータは汚れた台所をきれいに片付けておいしいご馳走を作っています。そこに現れたのは・・・?
シータが作っているのは、カレー?シチュー?と議論がありますが
おそらく野菜たっぷりシチューであろうと考えます。
実際そうであるらしいです。シチューはstew(ステュー)と言います。
<日本語版>
シータ:ごめんなさい、ご飯、まだなんです。
息子:…
シータ:飛行船の台所って、初めてで…。あのぅ、何か?
息子:いい..
シータ:ええ?
息子:っあ、いやいや、ひまだから、なんか手伝おうかな、なんてなっはっはっは…
シータ:まぁー、ありがとう。じゃ、そのお皿…、しまってくださる?
息子:へへ、おやすいご、お? お、おめぇ、さっき腹がいてえって…
・・・
息子:おれひまなんだ、なにかてつだ…あれ?
息子:あー…
息子たち:どけよもぉー…
もー、せめぇーなぁもー、こっちはまんたんなんだい
何がはらいただこの野郎!!
よお、なんかてつだおっか!!…あおぎゃんげ、ああーーあ?
このシーン、滑稽で海賊の兄弟たちに親しみが持てるシーンです。
強面なのに心はピュアですね。
では英語版を比べてみましょう。
Sheeta:
I am afraid I am still cooking.
Nothing is ready yet.
It took me a long time to clean everything up.
この一連の会話は「飛行船の台所って初めてで」の日本語に集約されています。
全てを詳細に語らずとも伝わる日本語の特徴ですね。
Son: Um,
Sheeta: yes? What is it?
日本語では2回目の「いい♡」の発話ですが英語では
何かを言いかけるに留まります。この「いい」は日本語では
ユーモアとして効果的に使われていますね。
Son:
I’ve finished my work. I’ve come to offer you my help.
Sheeta:
Oh, that’s kind of you!
Would you please hand me those plates over there?
ここは日本語版とほぼ同一です。
Son:
With pleasure, my little angel…
What are you doing?
Helping.
Son:
I thought you said you had a stomachache.
ここは興味深いですね。「お前何してるんだ?」
と言う発話は日本語では答えを求めません。
何してるのはわかっていて非難したり叱咤するからです。
しかし英語版では
「Helping」(手伝ってますけど、何か?)と返答します。
それぞれのシーンで無言のキャラクターがいないというのが
英語版の特徴です。
英語圏はverbal communication社会である所以でしょうか。
そして、
I’ m in love with you.
ある息子は花を一輪持ってなんと愛の告白まで!
日本語版ではあえて「お手伝いに来ました」というだけで
好きとは言っていません笑。
直接的な表現も英語らしいといえます。
Move!
It’s too crowded.
Do I like like a chair?
Anything I can do?
俺が椅子に見えるか?(よりかかるなよ)
腹痛と仮病を使った兄弟を責めるセリフはありません。
この一連の会話の特徴は、
・英語版では無言は基本的にはない。必ずリアクションをする。
・気持ちはダイレクトに伝える。
「共感の文化」と「主張の文化」。
比較すると興味深いですね!
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